いわちゃんとぼくは、山と山に囲まれた小さな集落に住んでいます。
けんかをしても、意地悪をされても、子どもはふたり…そのつながりは強いものです。
いわちゃんのおとうさんが見つけたふくろうの子どもを、ふたりで世話をする毎日のなか、いわちゃんのおとうさんが病気で死んでしまいます。
ある日、ごんごろ山の頂上にあるという、何百年も生きている大きなくぬぎの木のところに行くことになりました。
そこに行けば、おとうさんに会える。
その気持ちが、ふたりの心を動かし、足を前に進めるのです。
二人の友情、そして切ない気持ち、色々な感情が入れまじって、大きな感動を覚えました。
長新太さんの描く特徴ある人物の顔や、緑の世界を充分に楽しむことができました。