死んでいくものと、残されたものの心を優しく語っている絵本です。
自分の最期を感じたアナグマ。とても安らかに自分の死を受け止めている。こんな人生を歩んでいきたいと思うのは年を取ったせいかもしれません。このところは、子どもには難しい話ですね。
残された、モグラさん、カエルさん、キツネさん、ウサギさんは悲しみますが、アナグマさんから教えてもらったことを思い出し、楽しい思い出として話ができるようになりました。アナグマさんからの「わすれられないおくりもの」。みんなの心にアナグマさんは生きているのです。
自分は、家族やまわりの仲間達にこんな贈り物を残せるだろうか? 楽しい思い出として残せるだろうか? 私は自分のこととして考えさせられました。このところも、子どもには少しわかりづらい話ですね。
しかし、この絵本はやはり子どものための本だと思います。アナグマの心、モグラや他の仲間の心。理屈でわかる必要はなくて、この絵本に込められた優しさを感じることこそ重要なのだと思います。
子どもに、小学校で習ったと言われました。この話が教科書に取り上げられることも大切な出来事かも知れません。