準備をして長いトンネルに入っていくアナグマ
そしてその「死」を悲しむ友人、
その「死の悲しみ」を乗り越えようとする姿を通じて
様々なことを大人として考えさせられます。
アナグマが死ぬ前におこなった「残す」ということ
悲しみから前を見て歩き始めるすべ…
死を受け入れることのできる大人にとっては、
死への姿勢や、死を受け入れる心の様子を感じる本で
時にアナグマへ、時に友人たちにと感情移入しながら何度も読みました
純粋に私にとって為になりました。
乗り越える心持として私にとっては理想的なものでした
子供にとってはどうでしょうか?
(本人ではないのでここからは想像ですが)
4歳になる息子にとって
「死」とは実に気になるもののようで
ニュースの殺人事件や
虫の死と日々身近な「死」に対面しており
その都度「死んだらどうなるのか」「なぜ死ぬのか」と
壮大なテーマを投げかけてきます
4歳児の理解としては
「死」とは、
じーっと動かなくなり、実に悲しいことであるという風に理解しているようです
絵本を読んでいる間中
眉間にしわを寄せて真剣に聞いていました
読み終わるといつもは「○○ってなに」とかすぐに聞く息子が
何も聞かずにいました
何かを考えている様子でした
そうして「悲しいからもう読まない」とだけ言いました
今はそっと本棚にしまってあります。
身近な死と直面し途方もない悲しさに包まれたとき
そんな悲しさから抜け出せないのではないかと不安に思ったとき
この絵本をまたそっと手に取る時がくるかしらと感じています
人生において死が不可避であるならば
死に触れる絵本として良書だと思います