このお話に最初に触れたのは、ETVの『おはなしのくに』でした。
鈴木蘭々さんの語りとお話の内容に引き込まれ、
絵本を実際に手に取る前から「この絵本絶対欲しい!」と思わされました。
そして、実際に手に取ってみて。
酒井さんの挿絵が、物凄い雰囲気や質感が良く、あまりに素敵で圧倒されてしまいます。
子ども達でなく自分のために、大事に大事に取っておきたくなりました。
オモチャが捨てられて本物の命を得る、という流れは、
“アレクサンダとぜんまいねずみ”を思い出します。
ですが、こちらの作品は、うさぎとぼうやの関係が濃密であるがゆえに、
本物のうさぎになることよりも、
ずっと一緒にいられることが一番の幸せだったのかな・・・と思ってしまいます。
いずれは大人になって、結局は別れが来るのでしょうけれどね・・・。