私は写真絵本作家の“大塚敦子さん”の作品がとても好きです。
絵本の中の1枚1枚の写真に、大塚さんの思いがいっぱい詰まっていて、すごいいい写真だな〜と、いつも思っています。
タイトルでわかるように、この作品は「ボスニア・ヘルツェゴビナ」の、今(戦後)の世界を11歳の少女の目線でとらえた内容になっています。
「おわりに」という言葉に変えた大塚さんの「ボスニア」についての解説は、とても簡潔で理解しやすかったです。
この内容でしたら、小学校の高学年くらいから中学校・高校生くらいのお子さんにもお薦めできます。
でも、できたら写真絵本の本文を見るだけでなく、大塚さんのこの、後書きを読んでほしいです。
本来友人であった隣人と殺し合わなければならなくなった国の人々。
戦争が終わり、また、新たな友情と作物が芽生えるようになって、本当に良かったと思います。
(この絵本では、畑と、そこで取れた作物の存在が結構ポイントなんです)
まだまだ地雷などの恐怖が完全になくなったわけではありませんが、エミナ(主人公)の笑顔を見ていると、きっといい国になっていくと信じられます。