いろんなことがかわるんだよ。といわれて、不安がふくらんだ男の子。変わるってどんなことだろうと想像がふくらみだして、不思議なことがたくさん起こります。
ページを開くたびに、いろんなものがいろんな形に変形していたり、いろんなものが合成されていたり、あるべきところにないものが見え隠れしていたり。。。
見ていると、こちらまで男の子の気持ちを受け取ったかのように不安になってしまいます。
また、ところどころに赤ちゃんの誕生を象徴するような絵があって、それが見つけられると、作者の意図を少しだけでも理解したような気になり、うれしくなりました。
赤ちゃんが生まれる前の、お兄ちゃんになろうとしている男の子の気持ちを、いろいろなものの変化で表現できるなんて、おどろくほかありませんでした。
一人の子が、弟や妹ができることによって、不安を抱えながらもその変化とともに成長していくこと。このことが、この本では暗喩されていると思いました。