フランスのペロー、デンマークのアンデルセン、ドイツのグリム兄弟等、“洋もの童話”を幼い頃、相当数 読んでもらいました。
この頃に、漠然としたヨーロッパ(特に中世西欧)への憧れの背景が、できあがったのかもしれません。まさか、後年これに絡む職に三十年近く就く事になるとは…。
表紙絵の男性の品の良さに惹かれ、“角”のあることも、タイトル文字の無いことにも気づかず、開いてしまいました。
グリム童話では、良く出てくるお姫様も登場するらしく、読み進めていくと、『金の毛が3本生えた鬼』をベースにしたお話のようでした。
絵を見ると、地獄の世界は別として(笑)、服装、建物、風景等、相当練りに練って、時代考証を熟慮し作成されたものであると思います。
グリム童話は、大人が読むと残酷であったり、展開が強引に思われるところもあったりですが、こどもたちにとっては、ストーリーに引き込まれ、先へ心が逸るような楽しさがあるようです。
こどもたちが、このような名作たちに出会う事無く、“子ども時代”を通り過ぎてしまうのは、もったいないような気がします。
この絵本のように、再話のような形でも、たくさん日本で訳され手に取ることができるようになって欲しいと思います。
さて、我が息子の感想は、「悪魔も寝るんだな〜。」と、ポツリ。
その後、「悪魔のばあさん、良いばあさん。」とツボにはまって、泣き笑いしてました。