アパートの一階でパパとママと暮らしているくまくんは、今日、家族旅行に行きます。
行き先は、海。
海で何日も遊ぶんです。
もうすぐ出発するよ!
というとき、くまくんは忘れ物に気が付きました。
それは、同じアパートの二階、三階、四階に住んでいる友だちにそれぞれ貸していた、バケツやスコップ、ゴーグルなどです。
返してもらわなくちゃ!
くまくんは、それぞれの階に行きます。
全てを返してもらったから、忘れ物はなし!
さあ出発だ!!
でも、くまくんは、本当に大事な何かを忘れていたのです。
それは……。
いつも当たり前のようにそばにいるから大事だと思わない何か。
それは、年を重ねれば重ねるほど思わなくなるものかもしれません。
いったい、何かとはなんでしょう?
答えはきっと、私たち大人よりも子どもたちの方が、すぐに導き出せるのだと思います。