昔ある所に高い山があり、その山の両側に右王の治める右の王国と、左王の治める左の王国があった。山は大変険しかったので、両王国の行き来はなく、互いに相手国のことはほとんど知らなかった。山の左右に隣り合った二つの王国はライバル同士。右の王国には王子が、左の王国には王女が生まれ、赤ちゃんの洗礼式にはそれぞれの親戚が多数招かれたが、どちらの王国からも招かれなかった悪い魔女は、招かれてもいない二つの洗礼式のそれぞれに押しかけ、それぞれの王国にいじわるプレゼントをした。魔法をとくには、相手国にある品物を手に入れなくてはならないため戦争の危機に・・。個性豊かな登場人物たちにかこまれて魔法使いの活躍が、人間の愚かさ、利己心を、ユーモラスなストーリー展開で人間にとって本当に大切なことは何なのかを教える話。