日曜日に「なにもすることがなかった」ので、穴を掘り、穴に入り、穴を埋めた、とそれだけの話。
でも、大人が読むとなんだか妙に哲学的な匂いがします。
見開きページの半分以上が土の中の描写なので、単純にどんどん深くなっていく穴を楽しむことも出来ますし、穴を掘る時と穴に入っている時に、主人公のひろしが会話する人の順番や内容が同じことを楽しむことも出来ます。
そこに人生論のようなものを読み取ってフムフムと頷くことも出来ます。
そして、我が家の子ども達は土の中でトンネルを掘る芋虫の軌道をずっと追いかけていました。そんな楽しみ方もあります。
読む人によっていろいろな読み方が出来る不思議な絵本です。