幼稚園までは玄関から先は必ず親と一緒だったわが子。
1年生になって自分だけの登下校がはじまった途端、
どこでもひとりで行きたがるようになりました。
下校後はお友達と連れ立って日に日に行動範囲が
広がっていく息子に対して
交通事故が心配でしょうがない私。
子どもの心の動きも親の心配も
今の我が家にぴったりの1冊でした。
この本は自分自身も子どもの時に読んだ本でもあり、
書店でみかけ、見覚えのある懐かしい表紙に
思わず手が伸びました。
ただ、北田卓史さんのえは少々古めかしさを
感じさせますが・・・。
1年生でも字を追って読めると思いますが、
1度親が読み聞かせて、内容を理解した後の方が
より良いと思います。
さとるはみんなが乗っている自転車が
自分も欲しくてたまりません。
買って貰うために「この手がダメならあの手」と、
親を使い分ける子どもなりの策や
折角買ってもらったのに、「乗れない!」という
予想外の現実。
慣れ始めた頃の過信や油断などなど、、、
子どもの心の動きが手に取るように描かれてます。
ストーリーの展開は決して珍しいものではないのですが、
「子どもの心を言葉にしてみると!」が何より圧巻です。
嬉しい気持ち、残念な気持ち、やりきれない気持ち。
自分の感情をまだうまく言葉では伝えられない
子ども達のもやもやした心を「言葉にして代弁」
しているようで、実際息子も本に向かって大きく
頷く場面がたくさんありました。
「30年前も今も何も変わらない」
と思い読み進めてきましたが、
ラストだけが現代では考えられない展開でしたね。
「本来ならお母さんかお父さんがやるべきことでしょ!?」
と突っ込みを入れたくなりましたので
星は4つにしておきます。