節分のお話というと、まず浮かぶのがこの絵本です。
何だかせつなくて、腑に落ちない終わり方なのに、ずっと忘れることができない、心に残る絵本です。
いつも、このシーズンには出払っていて、図書館にないことが多いのですが、今年は運良く借りることができ、子どもたちに読んでやることができました。
あまんきみこさんの美しい文章と、いわさきちひろさんの優しげな絵が、みごとに溶け合って、読んでる者にも聞いてる者にも、迫ってきます。
おにたのつぶやきが、いつまでも耳から離れません。
人間っておかしいな。鬼は悪いって決めているんだから。
鬼にも色々あるのにな。人間も色々いるみたいに。
本当の優しさって何だろう?読み終わっても、頭の中をぐるぐる駆け巡ります。
せつないのに、自信を持っておすすめしたいのは、この辺にあります。
ピーマン村シリーズの「おにはうち」と併せて読むと、節分や鬼について、会話が広がっていいと思います。