節分の本といったら、まず最初に思い浮かぶのがこの本です。
初めて読んだのは幼稚園の頃でしたが、いわさきちひろさんの絵がとても印象的で、美しい節分の本としてずっと心に残っていました。
学校の図書室での読み聞かせ当番が、丁度節分の時期に回ってきたので、よし!と思い、久しぶりに読んでみました。すると、小さい頃の「美しい」という印象より「悲しい」という方を強く感じてしまいました。
おにたは結局誰にも受け入れてもらえなかったのでしょうか。最後に消えてしまい、代わりに豆を遺していくことで、誰かの為になれたという喜びを感じたのでしょうか。
お豆がまだ暖かいという描写がさらに、胸を打ちます。
節分で誰かが福を呼び込む度に、どこかで泣いている傷つきやすい心があるような気がしてしまうラストです。でもそれでもやはり美しい本ですので、是非読んでみて欲しいです。