目の付けどころがすごく面白い作品でした。
作者は立派なアメリカ人ですが、どうやら日本の文化ととてもうまが合うらしく、2001年に日本で中原中也賞をとってから、日本語を使った作品を作られ、日本で活躍されているようです。
この作品は日本に古くから伝わる「針聞書(はりききがき)」を基に、そこに描かれている人間の体の中にいると想像されてきた「虫」たちの様子を描いたナンセンス絵本です。
後書きの解説を読んで、奇抜な体の中の虫たちの姿が、実は16世紀ごろに作られた医学書に実際書かれていたものだと知って、驚きました。
また、「虫」を使ったことわざが日本にはたくさんあることも、この解説を読んで気付きました。
(例えば、「腹の虫」「虫の知らせ」など)
私はどちらかというと、本篇の絵本より、この解説の後書きの方が面白かったです。