図書館で借りたあと、1人で黙々と読んでいる息子。
裏見返しまで見た時、パッと顔をあげて、
「このお話!ほんまのお話なんやって!
ほんまにでんしゃとしょかんあるんやって!」
と興奮した様子で伝えてくれました。
そうなんです。
この絵本は実は実話を元に描かれた絵本。
使われなくなった電車の活用方法。
みんなに愛された電車をもう走らないから捨てるなんてできない。
新しい活用方法はないかな。
そんな素敵なアイデアが実現して、でんしゃとしょかんができました。
けれどもその後、大変なのは維持していくこと。
ボロボロになってきた座席。
開かなくなった窓。
塗装がはがれてきた車体。
そこに次々に現れてくるでんしゃとしょかんを愛する人たち。
みんなでできることはみんなでしよう。
でんしゃとしょかんが地域の人に愛されて、温かく、大切な場所であることが伝わってきます。
はせがわかこさんの温かく穏やかなイラストもでんしゃとしょかんの良さを引き立ててくれています。
桜が咲く頃、私もいつかでんしゃとしょかんにお邪魔してみたいな。