言葉のない絵本ですが、とても饒舌です。
雨の中、お父さんを駅に迎えに行く女の子。
白黒のすっきりした絵の中で、女の子の傘だけが赤いのです。
家から駅までの道のりは冒険であり、いろいろな出会いがありました。
道がとても長く思えるのですが、女の子の少し不安なところと、何にでも興味を示すことが道を長くさせているのでしょう。
お父さんを迎えて、帰る道、来たときに気になったケーキ屋さんでご褒美を買ってもらいました。
お父さんの黒い傘が開かれて、女の子の赤い傘はたたまれます。
傘が心を表現しています。
風景をいろいろな角度で見ると、不思議なことに別世界。
シンプルな絵本ですが、うまみはいっぱいでした。