タイトルと絵本の表紙を見て
何だか心温まる絵本なのかな、と思ったのですが
「はじめに」を読んで愕然としました。
ボスニア・ヘルツェゴビナ
旧ユーゴスラビアということは知っていましたし
激しい紛争が起きていたことも
ニュースとして知っていました。
主人公のアリージャという少年は
その紛争に巻き込まれて家族が離れ離れになってしまいます。
少年以外の家族がどうなったのか、
すごく気になるところなのですが
とっても前向きなラストを向かえ
タイトルの意味を知りました。
「みんなの犬」になれるといいなぁっと思いつつ。
唯一の救いは
この少年を助けてくれたおじいさんが
とっても親切な人であったこと。
皆自分のことだけで精一杯なのに
どこの誰ともわからない少年を助けてあげる・・・。
不思議な感じですね。
戦争を起こすのも人なら、
そうして救いの手を差し伸べるのも人。
そんなようなことを考えさせられる絵本です。