彫刻家のエリに作られた木彫りの人形社会。
金ぴかのお星さまシールとだめじるしシールを貼り合うことがはやっています。
それが当たり前になってくると、人の良いところ悪いところを探し合うようになる。
主人公のペンチロネはそれに巻き込まれて、しかもだめじるしシールばかりつけらています。
よく考えると、人間社会を解りやすく絵本にしていることに気づきます。
これほど極端ではないにしろ、お星さまシールもだめじるしシールもまわりにいっぱいです。
それがその人の評価になってしまうと思いこむと、自分でだめじるしシールの心に貼り付けてしまう。
自分自身に自信が持てなくなる。
ペンチロネはシールを一つもつけていないルシアに会いました。
ルシアは自分は自分だと思っているから、お星さまシールもだめじるしシールも関係がない。
ペンチロネは自分に気が付くのでした。
そして、ルシアの勧めで自分達を作ってくれた彫刻家のエリを訪ねたペンチロネ。
そこで、エリからあるがままを大切だと言われ心救われる。
親の心ですね。
この絵本は教科書だと思いました。
低学年は楽しみ、高学年は考え、大人にとっては自分を見直すためにとても良い本だと思います。