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ディズニープリンセス じぶんもまわりもしあわせにする おやくそくブック

ディズニープリンセス じぶんもまわりもしあわせにする おやくそくブック(Gakken)

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牛女」 ヒラP21さんの声

牛女 作:小川 未明
絵:とだ こうしろう
出版社:戸田デザイン研究室 戸田デザイン研究室の特集ページがあります!
税込価格:\1,760
発行日:1988年
ISBN:9784924710276
評価スコア 4.5
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みんなの声 総数 3
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  • 母の愛

    牛女と呼ばれる大女がいたそうな。「おしでつんぼで、父親知らずの子ども連れていたそうな」。
    今日は使用をためらわれる言葉が出てくるのは、それが許された時代だから。牛女というあだ名からして、差別臭がにじみ出てくる。(戸田さんの絵もスゴイ)
    可哀想と思うか、薄汚いと思うかはその時代の人間ではないので判らないが、小川未明はそれまでの主人公を作りながら、伝えたいのは「子を思う愛」である。
    自分がこんなだから、子どもが哀れでならない。その姿に村人もほだされるのである。
    その牛女が、病で死んでしまった。残された子どもは村人が面倒見てくれたのである。
    童話は淡々としているが、子どもはどんな扱いを受けたのであろう。
    冬になると牛女の幻影が山に浮かび上がる。誰もが、牛女の子どもを思う心を思うのである。
    子どもは育ててもらいながら出奔する。さりげないけれど、子どもは村に満足していなかったのである。

    子どもが帰ってきた。村を懐かしく思い、感謝の念を持つのは子どもの成長である。
    子どもがりんご畑を始めた。
    近代文学の立信出世話のようにも思える。
    りんごの花が虫にやられて、実ができない。
    子どもが母親の法要を行うと、現れたコウモリたちが虫を喰ってくれてりんごが実るようになる。そこに牛女を思わせる大きなコウモリがいたのである。

    だらだらしたレビューになりそうだが、私が感じたのは、絵本の背景の時代性である。
    多分、今の子にピンと来ない展開なのではないだろうか。
    今につながるのは、母親の子を思う気持ち。(是非ともそうあって欲しい)
    小川未明の童話は結構重いと思った次第である。

    投稿日:2010/03/13

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