669人の子どもたちを助け、ナチスドイツのホロコースト行きから救済したという英雄的行為を初めて知りました。
それを誇示するわけでもなく、さり気なくを描いているということが、ニコラス・ウィントンの人柄を表しているのでしょう。
一方で命を救われたヴィエルシカ・ディアマントヴァーは、ニコラスと接点なく生存して暮らしてきました。
二人が接点を持つのは、ニコラスが子どもたちを救った行動の50年後のテレビ番組出でした。
ピーター・シスの幻想的な絵に織り込まれた二人の人生に喜びと感動を覚えました。
まさにロシアの軍事侵攻でウクライナの多くの子どもたちが、命を失っている今だからこそ、この本には重みと現実感があります。