まず最初のページから色合いが素敵です。そんな素敵な色彩の世界とは対照的になにやら不機嫌そうなジムの表情が印象深く、どんな物語が繰り広げられるのだろうとワクワクしながらページを進めました。
娘もこの本は「絵が好き!」と力強く答えていました。
中盤あたり、友達に指摘された猫背や眉間のシワを無理矢理解消して「ほら、ジムはしあわせそうにみえます」なんてページがこれまた印象的。
娘に「どう?幸せそう?」と聞いたら「う〜〜〜ん?」と返事に困っていました。笑
姿勢よく、眉間のシワもなく、笑顔を作ってはいますがどこかぎこちない、なんとも絶妙な表情です。
終盤の、きげんよくなるようにと色々提案してくれたみんなに対してだけでなく、きげんが悪いという感情に向き合わなかった自分に対しても「悪かった」と感じるジムにはハッとさせられました。
今日はきげん悪くなりたかったんだ、そんな風に自分の気持ちをまるっと認めることの大切さを実にさりげなく示してくれて、これは是非いろんな人に読んでもらいたい!と感じました。
比較的短くて読みやすくシンプルながらも、大人も忘れがちな大事なことを教えてくれる1冊でした。