一風変わったクリスマス・ストーリー。
主人公のネコが、イエス・キリストの生誕を目撃した、という筋立てです。
もちろん、イエス・キリストという表現もなく、宗教色もなく、
題名のとおり、奇跡の出来事、という視点です。
しかも、このネコは、自分の納屋の牛や山羊はもちろんのこと、
やってきた人々が乗ってきたロバやラクダにも文句を言います。
そんなひねくれもののネコですら、なぜかネズミを捕ることも止めた、
それだけに、いっそう、その光景の清らかさが伝わってきます。
ラストで、まっすぐこちらを見つめるネコのまなざしに、
何かしら深いメッセージを感じました。