流れる雲をぼんやり眺めていると心がゆったりしてきます。
なんにでも成れる雲くんが羨ましくもなりますが、雲くんからすれば、
同じ形でないことが不安に思ったり、眺めてくれる人が喜んでくれる
ことを嬉しく思ったりして、最後には「形のないことが、雲くんの形
であることを認識して、自分の姿に納得する」雲くんに感動しました。
人と違っているのは個性であると勇気を持った絵本でした。
いつもそう思おうとしている自分がいるのも確かだし、気が楽になった
ようです。いろいろな形があるし、流れているうちにどんどん形も変化
していくし、それを楽しみたいと思いました。
その形を温かく見守ってくれる人もいるし、励みにもなって役にたって
いるし、と思うとなんだか気楽になれました。
言葉少ない絵本ですが、鉛筆画の柔らかいソフトタッチの絵で優しさが
いっぱい伝わってきました。
流れる雲のように逆らわないで流されて自分の意思で形を作りながら
その時その時を楽しみながら生きたいと思いました。