福音館から出ている『福音館創作童話シリーズ』の1冊で、
出版社からのおすすめ年齢は小学校上級以上となっています。
主人公のカズヤが小学校の6年生になった春から物語が始まります。
「ユウキ」というタイトル通り、主人公の周りにはいつも《ユウキ》という中のいい友達がいますが、
カズヤの通う学校は転校生が多く、カズヤの仲の良かった「ユウキ」は転校していっては、別の「ユウキ」が現われるという不思議な巡り合わせを持っています。
ところが、5年生の最後に去って行った「ユウキ」の代わりに6年生になってやってきた「ユウキ」は、それまでと違って女の子でした。
出だしはとても不思議な感じで始まりますが、実はものすごく思春期に入り始めた子供たちを等身大に描いていて、大きな事件があるわけではないのですが、同じ年頃の子どもたちにとって、とても身近なイメージを持つことができるのではないでしょうか?
ちなみに、私自身似たような面白い経験がありまして……。
学生時代から今まで、なぜか必ず周囲に≪ヒロミ≫という友だちがいますね〜。(世代的に割とよくある名前ですけどね!)
そんなこともあり、私はこの物語にぐんぐんひきつけられました。
主人公はサッカー少年なので、サッカーの好きな男の子などは特に主人公の気持ちがわかるかも!?