すべてのページがなんともいえないユニークさを含んでいる本でした。まず始めのメリーがおばさんにあてた手紙の内容が笑えます。それからおばさんの家に行くため鞄に荷物を詰めるのですが、その荷物というのが、本当に個人的で、でも真剣に、メリーにとっては絶対に必要なもの達なのです。勿論かしこいビルも。ビルはメリーにとってなくてはならないのです。だからメリーは、たとえば家族で高級レストランに行く時も、ビルをつれていくかもしれません。それをよりによって鞄に入れ忘れるなんて、だから絶対にあってはならないのです。子供にとってそれは、出かける時財布を忘れるのと同じくらいの一大事かもしれません。でもそういう存在のものがある事ってすごく楽しいし、特に子供の頃って自分の目線で見る世界だけが全てだから、そう思えば始めの手紙の内容も、非常にシュールではあるけど子供らしくて納得できるんですよね。