『ほんとうの大きさ』は、ページをめくるたびに驚きと発見がある、とても楽しい絵本でした。動物たちが実物大で描かれているというのは、想像以上にインパクトがあり、自分の手や顔と比べながら読むことで、まるで本物に触れているような臨場感が味わえました。
特にダイオウイカの目玉の大きさや、ゴリラの手の迫力には圧倒されました。一方で、世界一小さい魚の8mmというサイズには驚かされ、動物の多様性や不思議さを改めて感じました。動物園でもなかなか体験できないような「本当の大きさ」を目の当たりにできるこの絵本は、子どもだけでなく大人にとっても新鮮な驚きがいっぱいです。
切り絵のデザインも美しく、見開きのダイナミックなイラストは見ごたえ抜群でした。エリック・カールを思わせる鮮やかな色使いとユニークなデザインが、動物たちの魅力をさらに引き立てています。また、動物のリアルな描写も柔らかく表現されているので、動物が少し苦手な人でも安心して楽しめると思います。
この絵本は、動物の大きさや特徴を楽しく学べるだけでなく、「実際のサイズ」を体感することで、知識に深みを与えてくれる一冊でした。動物好きの子どもにはもちろん、図鑑や科学に興味を持ち始めた子どもにもぜひ読んでもらいたい絵本です!