少し暗くなりますが、友人の死と向き合う事がテーマの絵本です。
ある朝、仲良しのことりが死んでしまった・・・とショッキングな内容からお話が始まります。
私も子供たちも「え!なんで!」と驚いてしまいました。
まだ死というものを身近に感じた事のない子供たちだけれど、とても悲しい事なんだって事は理解しているようで、「なんで!?」と驚いたまま言葉が出なかったようです。
なかなか友人の死を受け入れられないくまは、小さな箱に花びらを敷き詰め、それを離さず持ち歩きます。
大切な人の死はそう簡単には受け入れられないもの。
周りに、前に進もうと言われてもそう簡単に進めるものじゃない。
深い悲しみに沈んだくまが、どうやって前を向けるようになるか・・・。
くまの悲しい気持ちとことりを想う気持ちに、読んでいる自分も悲しく切なくなりました。
大きな心の傷に、かける薬(言葉)は思い浮かばなかった・・・。
やまねことの出会いにより、前に進んだくまの姿にジーンときました。
思い出って不思議なものでいい事ばかり残るんですよね。
ことりとの思い出を思い出す様子は、祖父を失った時の自分と同じでした。
あの時は悲しくて悲しくて仕方がなかったけれど、今は「フフッあんな事あったな」って笑って思い出せる。
今頃、くまもことりとの思い出に笑ったりしているんでしょうかね^^