怒った顔の柑橘系の果物たちが、桜の花に囲まれているという不思議な表紙に惹かれて借りてきました。
あとがきを読んだら、狂言がベースになっているとのことで、途中、和歌が入るのもなるほど。
花見をする柑橘系の果物たち。でも、山のあるじだと思っているクリにけんかをふっかけられてしまいます。
けんかってちょっとした価値観のズレから起こるのだと、けんかの成立現場に立ち会ったような気分になりました。
でも、満開のお花の下で、けんかって風流ではないし、似合いませんよね。
クリだけじゃなくて、山の木の実が武装して表れるのには唖然とさせられました。
さて、けんかの行方は?
ちょっと風変わりなお話ですが、こんな古典もあるのだと、感心せられました。
大人になっても知らないことって多いなと思います。