庭にある一本のりんごの木と可愛い男の子のお話です。
一年を通して四季が移り変わっていく様子が、可愛い絵で描かれています。
水をやり、薬を撒き、幹を保護し、大切に大切に育てたりんごの木から、最終的にマルチンの手に入ったりんごはたったの1個だけ。
普通の子供向けのお話なら、一生懸命お世話した結果りんごが鈴生りに実るという展開になりそうなものですが、これだけお世話してもたった1個しか手に入らない自然の厳しさが現実的で、可愛いだけの絵本じゃないなと思いました。
一年間ずっと見守ってきた木から取れたたった一つのリンゴはさぞかし美味しかった事でしょう。