4歳半の息子に。
福音館の「こどものとも傑作集」は、子供にとってためになる本なんだ!という先入観のもと、絵が微妙だなぁと思いつつこの本を借りてみました。子供に読む前に予習として読んでみましたが、1回読んだ感想は『えっ?』でした。
留守中にたまごを踏まれてしまったみふうずらの夫婦は、そばに馬の足跡があったので馬に文句を言いにいきます。しかし馬は、にわとりが騒ぎだしたから駆け出してたまごを踏んでしまったと…。夫婦はにわとりの所へ行き、どうしてぎゃあぎゃあ騒いだのか訊ねます。にわとりの答えは「さるがやしのみをおとしたから おどろいてさわいでしまった」。
それぞれの理由を聞き、原因追求に向かう夫婦。途中で『これはきっと最終的にみふうずらの夫婦に原因があって、悪い行いをすると自分に返ってくると言う教えだな』と予想しました。が、全くハズレ。最後の男の子の言う理由は『ちを すわれるのが いやだからだよ』。これを聞いた夫婦は、割れたたまご所に帰っていきました。
『えっ終わるの!?何にも解決してないじゃん!』と思いましたが、こちらのレビューを読み、納得しました。この物語は言葉遊びになっている と。確かに、「おおきなかかぶ」のような表現方法です。
息子は黙って聞いていましたが、読み終えた後、自分で絵本を開いて絵を見ながらそれらしい物語を読んでいました。この物語が何を伝えたいかは、それぞれが感じたままでいいんじゃないかな と思います。逆に、深く深く読み解くのも、色々な解釈が出てきて面白いと思います。