マイケル・グレイニエツで最近読んだ作品は「フィアボ」「だれがいちばん はやいかな」と、とても気にいったので、読んでみたのですが、想像以上に優れた作品でした。
お話は、カメが、月をかじりたいと高い山に登るシーンから始まります。
とどかないので、ゾウをよんで、カメの上にゾウが乗ります。
お月さまは、ゾウの鼻が近づいたので、上に逃げるのです。
それから、キリン、シマウマ、ライオン、キツネ、サル、ネズミと登場するのですが、リズム感が抜群に良いです。
しかも、その登場する動物達が、ページの端に小さく描かれており、構成も抜群です。
油断したときに、とうとうネズミにかじられてしまうのですが、お月さまの表情が何とも言えません。
絵の質感が、お煎餅みたいなので、かじるという表現がまさにピッタリだと思います。
最後のオチもきいていて、最初から最後まで実に楽しめる作品でした。
おつきさまという響きから誰しも連想される作品としては、エリック・カールの「パパ、お月さまとって」だと思いますが、どうしてこの作品も、双璧といえそうなレベルの高い水準です。
子供にとって、月というのは、とても魅力的な存在なので、まさにツボを得た作品で、何度も読まされること間違いなしでしょう。
実際、図書館にあったこの絵本はボロボロでした。
マイケル・グレイニエツの作品は、全部読んでみたくなりました。
絶対オススメの一冊です。