カルデコット・メダルを受賞したクリス・ヴァン・オールズバーグは、絵本の中に出現した、モーリス・センダック以来の最も才能豊かなアメリカのアーティストである。
と評されていました。
物語は、海を見下ろせる高い崖の上に横たわるヨットの残骸について、老人が語るというお話です。
流石に、そのパステル画は幻想的と言えるくらいに奇麗で眺めていて飽きることはありません。
浮遊するヨットを描いているのですが、正にピッタリの絵としか言いようがない程です。
しかも、訳は村上 春樹氏によるもので、情緒的な訳は心に響くものがあって、この絵にこの訳ありというというところだと思います。
ただ、絵本というジャンルを考えると、小学生以下ではこの内容は理解するには難しすぎるのではないかと思います。
少なくとも、中学生以上でないと対象になってこないと思いますし、どちらかというと大人の絵本と言った方が相応しいのかも知れません。