1歳の娘にとっては、四足のものはすべて「わんわん」。
この絵本の表紙を見たときは、ただ、いぬが「わんわん わんわん」と鳴いているだけの絵本だと思っていました。でもこの絵本は、なんだか奥が深そうです。
まず、「わんわん」「ニャーゴ」、登場する動物の鳴き声は、それぞれの体の大きさにあった文字の大きさ(フォント)で表現されています。うしの「ンモー」の文字は「わんわん」よりも大きく、ぞうの「プオーン」は、それよりももっともっと大きいのです。その文字をうしの大きさにあわせて、ぞうの大きさにあわせて、ダイナミックに声をあげて読むことで、鳴き声だけの絵本に臨場感が生まれます。
思わず、笑ってしまったのは、ぞうとゴリラが登場する前のシーン。
6匹の動物たちは、神妙に並んで、2匹の登場を待っています。もちろん鳴き声は蚊の鳴くような
「ンモ」だったり、「ニャ」だったり。もちろん文字のフォントも極小です。そして2匹が通り過ぎていったあとの騒ぎようといったら・・・。鳴き声だけなのに、不思議と臨場感を伴う絵本です。大きな声をあげて読むと臨場感も倍増します。