留守中の世話を頼まれた犬ウォルド−が死んでしまうとは思わなかったので、ショックでした。その時のマーヴィンの気持ちがよく理解できました。怖かったと思います。
でも私が一番気になったのは、ノース先生という人です。
一人の生徒だけを信頼して留守中の愛犬の世話係に選んだ事。その結果、他の生徒に「自分はえらいと思っているのでしょう」っと羨望というかイジメのようなものを受けます。また他の生徒の目前で、その生徒だけを車に乗せて帰った事。
その生徒の「どうして、ぼくを選んだんですか?」の素朴な質問に、「分別と責任感があるから」とも答えましたが、友達の名をあげて、「私が彼をこの家で、ひとりにしておけると思う?」と答えます。
マーヴィンは自分を評価してくれた事に自信を持ちますが、それ以外の生徒はどうでしょう? たしかに留守宅に上げたくないような子はいますが・・・ 中には、この時、信頼されなかった事が心の傷になる生徒はいないでしょうか・・・ そんな事を感じるのは私だけ?。
小学校の時、先生のお薦めの本を、先生が選ぶ数人の生徒に回して読んだ事がありました。私には回ってきませんでした。その時、とっても寂しかった事を覚えています。先生に選ばれなかった多くの子達が私と同じ思いだったのか、どう感じていたのか聞く勇気もないほど、悲しい出来事でした。ふと、その事を思い出してしまいました。