小さなおばシリーズけ、コッチの2話目。
床屋さんに住むコッチは、おしゃれが大好き。床屋のご主人のお手伝いもします。でもあかちゃんのお客さんへの「お手伝い」は大変。暴れないようにいろいろ工夫しなければなりません。
ある日、超☆問題児の赤ちゃんを連れたお母さんに気に入られてしまったコッチは、急遽発生した泊まり込みの子守&留守番を頼まれます。おばけはしらんぷりできない、というけど、赤ちゃんは容赦なく自己中心。コッチに容赦なくワガママを言います。お風呂場でいよいよのぼせて絶体絶命のコッチは…
子どもを持たない人にとっては、過酷な子育てが想像できる一冊です。母親が一人でがんばってノイローゼになったという話もうなづけます。いくら赤ちゃんはかわいいといっても、この容赦ない悪魔の責め苦には、拒否権のないコッチ(臨時の家政婦さんみたいな立場)はお手上げでしょう。コッチの爆発も無理ないこと。
実にご愁傷様です。
昭和初期や大正生まれの人に聞くと、昔は小さい兄弟を子どもが面倒見るのが当たり前だったという。自分も遊びたいのに、更に小さな子どものご機嫌取りをしなければならなくて、地獄の苦しみだったという。あの豊臣秀吉も、子守が一番つらかったと言ったとか言わなかったとか…
絵はかわいいけど、残酷な現実に直面したみたいな、恐ろしさが残った作品でした。でも、子育て経験のある人が見たら、「あるある」と楽しいのかもしれない!?
電車などで見かける子連れに、優しくしようと思いました。(反省)