3年生の読み聞かせに使ってみました。
色調を抑えた挿絵だし、心理に踏み込んだ物語だし、この子達にわかってもらえるだろうか…
そんな思いで読み始めましたが、真剣に聞き入る子供たちの息づかいが
聞こえてくるようでした。
誰かを責めなければいたたまれない悲劇が、鶴の世界で起きてしまった。
責められたのはクルル。
自然界では起るべくして起った事件。決して彼の落ち度ではないのに、仲間達は彼を仲間はずれにする。
最後の最後、死を覚悟していた彼に寄り添う親友の存在はみんなの心に
響いてくれたようです。
二匹が飛び立った時、安堵のため息が教室に満ちました。
自分が責める側、責められる側には日常的になりうる事。
言い過ぎちゃったなって立ち止まって振り返ることができた時、
そう言えば、こんな本読んでもらったって思い出してもらえると嬉しいな。