表紙の裏からもうおはなしが始まっています。あまりこういうタイプの絵本は見たことがなかったので、あやうく見逃してしまうところでした。ここを見逃してしまうと、なかなかお月さまの正体が分からないから要注意!です。
突然自分の家の前にお月さまが落っこちてきたリス。誰かが盗もうとして落としちゃったのかな?自分が泥棒だと思われて牢屋に入れられちゃう!
ここでリスは牢屋に入っているところを想像するのですが、モノクロで描かれた絵が妙にリアルなんです。何回か登場する牢屋の様子、毎回少しずつ変わっていくのが面白く、じーっくりと眺めてしまいました。
お月さまをどこかへやろうと奮闘するリス。それに巻き込まれるハリネズミやヤギ。
ストーリーの展開も、繊細なタッチで描かれた臨場感のあふれる絵も、上質な大人のユーモアといった感じで、親の方が楽しんでしまいました。