ろばのヒーハウが住むクレタ島の高台の平地では野菜や果物が豊富にできす。それは、地下水を吸い上げる風車のおかげでした。そして、ヒーハウはできた野菜や果物を運ぶ仕事をしていたのですが、ある日「バンバン、ビイビイビイ」とすごい音。それは野菜や果物を運ぶために取り入られたトラックの音でした。トラックは働くろばたちに「どけーどけー」と怒鳴りつけていました。そんなある日突然風がやみました。まったく吹かなくなったので、住民は風車が回らず地下水を吸い上げることができないので困り果てていました。そんなとき、いつも力仕事で体を鍛えていたヒーハウが「ふうーーーー」っと風車に向かって吹きはじめました。それを見ていた他のロバたちも一斉に吹きはじめたので風車はすごい勢いで回り始めたのです。町ではこの出来事を祝って大宴会がひらかれヒーハウと呼ばれていたろばは「ウインドミル(風車)」と呼ばれるようになったのでした。そしてそして、ろばをけなしていたトラックたちはウインドミルを見かけると道をゆずったりあいさつをしたりするようになったのでした。
読んでいくうちにお話の中へ入ってしまうくらいおもしろいお話でした。子供たちに「バンバンバン、ビイビイビイ」とリズムをつけて読んでいたので印象に残ったのか、子供たちは口癖のように繰り返し言っていました。