メイプル・リーフの目の覚めるような紅葉と甘い香りが、ここ北米の秋を包みます。子どもの送り迎えの行き帰り、色づいた葉を手にして、この作品のことを思い出しました。
こちらの学校では、秋になればひっぱりだこの人気絵本。色鮮やかなコラージュ仕掛けで知られるエイラトさんの秋絵本は、メイプル・リーフがテーマです。ここでも切抜き仕掛けが本当にきれい。娘は本物かと思い、葉っぱの切り抜きに思わず手を伸ばしていました。メイプル・リーフの種は子どもたちの間では「ヘリコプター」と呼ばれ、くるくる回りながら着地をするおもちゃのような存在です。そのコラージュを見たとたん、今日もヘリコプターで遊んだのか、娘は大喜びし、(コラージュの中には実写も混じるので)またまた本物みたいと手を伸ばして触ろうとしていました。ピーナッツバターの鳥のごちそうは、冬季になるとこちらではよく作ります。今年ももうそんな季節になったのか、と巡る季節の早さに驚いてしまいました。
身近な自然を絵本にしたこの作品は、わたしたちにとってそのまま生活の一部です。ここに登場するリスも、小鳥も、みな周りの住民。自然の美しさに感謝して、一日一日を大切に過ごそうと思いました。
同じくエイラトさんのコラージュの自然絵本に「にじのはなさかせよう!」があります。こちらは庭に花を植えようという内容。日本語版は品切れのようなのでぜひ再版を希望します。こちらも娘の大のお気に入りの作品です。