「うちみたいだね。」この絵本を読み始めて、ふと息子が言った言葉です。
男の子が弟をすきと思うとき、きらいと感じるとき、まるで息子の気持ちを見ているようで、胸が一杯になりました。
弟がお兄ちゃんのおもちゃをとろうとしたときのシーン。
結局、弟とお父さんがいつの間にか自分が遊んでいたおもちゃで楽しそうに遊んでいて、それをすねて眺めているお兄ちゃんの後姿がとても切なく、ついさっき同じ場面で同じ姿をしていた息子と重なりました。
この絵本がすばらしいのは、兄が弟をきらいを思うときだけではなく、好きと思う場面が子どもの視点からよく描かれているところです。まだまだ小さいのに「お兄ちゃん」はえらいなぁと、息子と重ね合わせながら、しみじみ感心させられました。
親の私がこの気持ちを忘れずに、毎日息子に接してあげられれば、もっと子どもたちの心に寄り添ってあげられるんじゃないかな。そう気づかせてくれた、私にとってはとても大事な絵本となりました。