ずいぶん前に開催されていた青山ブックセンターでの原田郁子ちゃん(クラムボン)おすすめ書棚で手に取りました。
普段から目にする地上に暮らす動物と、存在は知ってはいるものの実はこれまで目にはしたことのない動物。
また、さんさんたる陽を葉いっぱいに受け私たちにその姿を表す部分と、土の中で養分を吸い取りぐんぐん下へと根ざす私たちにはみえない部分を持ち、その両方で成り立っている植物。
ものの美しさやよさは、そこへ至るまでの裏舞台やその支えの証とまでは言わないまでも、動物と植物に限らずバックグラウンドの存在とそのバランスを思った一冊。また、土いじり時に感じられる諸々のよさ(土から這い出る虫や根っこに感じる生命力。匂い・手触り・冷たさなど)を彷彿させ、私にとっては気持ちのよい1冊。
動植物の営みと外と内をシンプルに描く、深くてむずかしくしていないのがいい絵本。