家族を失い、育ててくれたおばさんも死んでひとりぼっちの環。
環がランニングを始めたきっかけは、霊界と行き来するため。
突拍子もない設定ですが、死んだ者への思い、知り合った人たちとの関わりが軽妙に描かれています。
久米島のフルマラソンに向けて練習を開始したランニング仲間。
それぞれの人生を背負って、フルマラソンが一つの象徴のように目標化されています。
本当のランニングってそんなに大げさなことではないと言いたいのですが、この本がランニングを始めるきっかけになったら良いなと思います。
何より、人との出会い、思いやりが市民マラソンの基本なのですから。
絵本ナビにあったので手にとりましたが、児童文学というよりもYA文学といった方が良いかも知れません。
対象は中学生以上ですね。