文章は必要ないくらい「絵が語る」一冊です。
うちの6年の子は、私が読みきかせしていると、必ず文章を先に目で追っかけてしまうのですが、この1冊は、完全に絵に釘付けになっていました。
家族みんなで体を寄せ合って、大あらしの夜を過ごした次の日、庭に出てみると大木が根っこから折れて、横たわっていました。ディビッドとジョージは、その大木にまたがって、ジャングルや大海原、そして宇宙へと、空想の冒険に旅立つのです。ネコのハンニバルも、冒険のお供です。
枝の間に座り込んで、紙パックの牛乳を飲む場面、子どもってきゅうくつで、薄暗いところが大好きだってことを思い出します。大人は自分の子どもの時を、子どもは「やってみたいなぁ」という憧れを感じるでしょうね。ディビッドとジョージ、ホントに子どもらしい表情で、心の中まで見えそうです。