ハリケーンがやってくる…不安な気持ちと、予期できぬことが起こりそうな不思議な期待感がいりまじる兄弟のようすが、まるでドキュメンタリーでも見ているかのような写実的な絵で表現されています。
停電になったときに家族が一つどころに集まって安心をわけあっているところでは、家族のあたたかさを感じました。
でも、もっとも印象的なのは、ハリケーンが過ぎ去った後。倒れた大木で想像をふくらませて遊ぶ兄弟たちのようすです。「木はとくべつな場所。ひみつの夢をたっぷりつつめるくらいに大きくて、冒険をこっそり分け合えるくらい小さな場所」ということばに、木の偉大さ、なんでも受け入れてくれる自然の大きさを感じました。