年長の子どもから「木って生きてるの?」と聞かれたことがあります。
「生きてるよ」と答えたけど、「でも、動けないよ。しゃべったのも聞いたことないよ。僕は生きてないと思う」と言われ、言葉につまってしまいました。苦し紛れに、「木も花も大きくなるよ。大きくなっていくのは、みんな生きてるんだよ」と言い、その子どもも納得した様子ではありましたが、ずっと、答えは正解だったんだろうか…と心がモヤモヤしたままでした。
この絵本を読んで、やっと答えに出会えました。
「生きているものには水と食べ物と空気が必要なんだ」の一文が、目からウロコでした。
学生時代、植物の光合成など習っていたはずなのに、子どもだから難しいだろうと考え、それを噛み砕いて教えなかった自分に腹がたちました。
命の大切さ、生きているものと生きていないものの違い、生と死……
さまざまな概念を教えてくれた絵本でした。