「いえでででんしゃ」の続編です。
せっかくの誕生日だというのに、妹の急病で、一人留守番をすることになったさくら子の前に、あの車掌さんが現れ、家出電車に乗せてあげるからと、家出をそそのかす。
そんなの変だ!と、前回一緒に電車に乗ったけいすけも現れる。
実は、家出電車が故障して動かないことがわかり、3人が電車の中で困っていると・・・???
前作は、家族とか親子とか、身近な大人VS子どもの関係がテーマだったけれど、今度はさらにスケールが大きく、地球上のどこかで、実際に起きている戦争について、また、将来どんな大人になりたいのか、真剣に考えられるような、深いテーマになっている。
街に爆弾を落とされ、家を失った人々が、あてもなく逃げていく姿を、電車の窓から目撃したさくら子たち。
こんな風にめちゃくちゃにされちゃう前は、どんな街だったんだろう。
どんな人がいて、どんな子どもたちがいて、どんな風に生きていたんだろう。(中略)
どこまで逃げなくちゃいけないんだろう。また帰ってこられるのかな。自分たちの街に、自分たちの家に帰ってこられるのかな。
私自身、もっともっと、人の痛みを想像できる人になりたいし、子どもたちにもなってほしい。
小学校中・高学年の子どもたちに、ぜひ読んでほしい1冊です!
先日読んだ『ぼくがラーメンをたべてるとき』にも、ちょっと似ています。