五歳のてつたくんと、三歳のおとうとのみつやくんは、森の中へ出かけていき、大きなたまごを見つけます。誰にも見つからないように、草でかくしておくのですが、次に行った時、そこにはたまごはなく、そのかわりに『へなそうる』という変な動物がいました。
この兄弟は、きっと作者の息子さんがモデルになっていると思います。幼い子どもたちが大好きなぼうけんごっこ。そして、おにいちゃんのまねをする弟。言葉のやりとりが、共感できました。本当に、家庭での様子が、そのままお話になっているようで、微笑ましい様子が浮かんできます。
子どもたちが大好きな遊び、そして、こんな動物がいたらいいのにという『へなそうる』の存在は、いつの時代でも、子どもたちの憧れだと思います。
また、挿し絵の、ところどころの色付けが、とっても親しみやすさを感じました。