いろんなクリスマスの絵本がありますが、これまで読んだなかで、この絵本が一番、自分の記憶にあるクリスマスに近いなあという気持ちになりました。描かれている絵が、まるで昭和の家族の住まいのようなのです。お母さんが洗濯物をほしている姿や家族でごはんを食べているようす、すべてになつかしさを感じてしまいます。
それとは対照的に、サンタさんが町にやってきてくれるまでの過程は、まったくの別世界。日本の庶民的なようすと遠くの国からやってきてくれるサンタのようすが少しずつ寄り添っていくようなお話の流れに、私の心もぐいっと引き込まれてしまいました。
日本のクリスマスが描かれている、とっても貴重な一冊だと思います。