ここ4・5年ですが0〜2歳児の親子、幼稚園や保育所の3歳から6歳、小学生の低学年、どこで読んでも食い入るように聞いてくれます。
まず惹かれるのが絵の美しいこと。サンタが出てくる場面は北欧のファンタジックな景色、主人公の男の子の世界は昭和の香り漂う懐かしさ。
この二つの世界が今ここではないどこかを感じさせて、お話の中に引き込まれてしまいます。
それと私が大好きなのが、おかあさんのちょっと意地悪なセリフ。
「サンタさん、こおりのうみにながされてないといいけどねえ」といって子どもを不安にさせちゃいます。でもこの気持ちわかるんですよね。だって子どもの困った顔ってかわいいですから。
でもおとうさんが優しくフォローしてくれるし、サンタさんもちゃんと来るから大丈夫。クリスマスにはお勧めの1冊です。
この本がこどものとも年少版で出たときは「ふしぎなはこ」というタイトルで表紙の絵も少し違います。おはなし会で使うならこちらのハードカバーのほうが良いです。