いちょうの実を擬人化して表現していて面白いなと思いました.
いちょうの実が落ちることは子どもたちの旅立ちで,いちょうの木の葉がすべておちてしまうのは,お母さんが子どもたちの旅立ちがあまりに悲しんでしまったから.
宮沢賢治さんの想像力ってすごいですね.
私も高校に入るとき親元を離れ,寮生活を始めました.親とはなれて暮らすなんて初めてのことだし,不安や悲しい気持ちも抱きました.それと同時にこれから始まる生活にわくわくして期待してもいました.
私はいま母親となり,今度はいつか来る息子達の旅立ちを見守る立場となりました.私が親元を離れるときに抱いた気持ちを,息子達も抱きながら旅立つ日がそのうち来ます.
さびしい気持ちになると思いますが,希望をふくらませて旅立つ息子を精一杯応援してあげたいなと,この本を読んで思いました.